アジアの安全保障2012-2013-進む対中包囲網、交代する指導者たち-
当研究所は、1979年より年報『アジアの安全保障』の刊行を通じ、南アジアおよび中央アジアを含むアジア太平洋地域各国の政治・経済・軍事の1年間の動きに関する分析に加え、中長期的な情勢を展望しています。
今年度版では、サイバー攻撃、アメリカの新たな国防戦略、武器輸出三原則の緩和、金正日死去後の北東アジア安全保障を「焦点」として取り上げ詳細な分析を行う他、国・地域別の章では日本、アメリカ、ロシア、中国、朝鮮半島等のそれぞれについて内政、経済、対外政策、軍事の点から最近の動きを整理・分析しています。
内容の一例を紹介しますと、「焦点」で取り上げられているアメリカ国防費大幅削減と新国防戦略については、アメリカの巨額財政赤字や、対テロ戦争の『終結』、「戦略的基軸」としてのアジア・太平洋重視などの問題が述べられており、今日のアジア・太平洋地域における米軍再編についての理解にきわめて有益です。
各国・地域の章では、各国の対外政策とともに国内政治についての詳細な分析がなされています。日本の置かれた厳しい財政事情、薄熙来の失脚で混乱の続く中国国内政治、金正日死去に伴う北朝鮮の権力移行、ロシア大統領選挙におけるプーチンの再選と選挙不正疑惑などです。このように各国の国内政治の不安定さが増す中で日本の周辺諸国に対する対外政策が問われています。
是非『アジアの安全保障2012-2013』を安全保障のみならずアジア地域について考える上での羅針盤としてご活用ください。
【目次】
第1部 展望と焦点
- 西原 正
- 【展 望】「アメリカの外交攻勢と孤立する中国」
- 宮坂 直史
- 【焦点1】「サイバー攻撃-犯罪から安全保障へ」
- 畠山 圭一
- 【焦点2】「アメリカ国防費大幅削減と新国防戦略-動揺しかねないパワー・バランス」
- 久保田 ゆかり
- 【焦点3】「武器輸出三原則の緩和-日本の防衛産業の現状と展望」
- 瀬下 正行
- 【焦点4】「金正日死去と北東アジアの安全保障」
第2部 アジアの安全保障環境(2012年4月~2013年3月)
- 第1章 日本
- 第2章 アメリカ
- 第3章 ロシア
- 第4章 中国
- 第5章 朝鮮半島
- 第6章 東南アジア
- 第7章 南アジア
- 第8章 中央アジア
- 第9章 南西太平洋
- 略語表
- 年表(2012年4月~2013年3月)
- 執筆協力者一覧
- あとがき
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