日米越3カ国協力会合(2013~2015年)
平和・安全保障研究所は2013(平成25)年度から3年計画で米国のシンクタンク主導による「日米越3カ国協力会合」に参加してきましたが、このほど研究成果をワシントンで発表して終了しました。
この会合は米国のCenter for the National Interestが主導し、日本の当研究所とベトナムのDiplomatic Academy of Vietnam のInstitute for Foreign Policy and Strategic Studiesとの3機関によるもので、国際交流基金の日米センター(Center for Global Partnership)の財政的支援によるものでした。3国がどういう安全保障協力をしていくのが望ましいかというテーマを狭い意味での安全保障協力ではなく、貿易、投資、経済協力、エネルギー安全保障、災害救援など包括的な安全保障に関して議論を行ってきました。
*クリックで閲覧できます 会合は2013年7月15日ワシントンD.C.、同年11月18日ハノイ、2014年4月3日ワシントンD.C.、同年7月8日東京、同年11月18日ワシントンD.C.、2015年6月18日ワシントンD.C.と計6回の会合を行い、最後の第6回目の会合で、Tackling Asia’s Greatest Challenges; U.S.-Japan-Vietnam Trilateral Reportという報告書を出して終了しました。
この報告書は「三国間の経済協力の進展気運」、「東南アジアにおける海洋安全保障懸念の拡大と地域協力の一層の重要性」、「中国による東シナ海のADIZ設定と南シナ海の将来」、および「人道援助と災害救援による地域安定」、の4つの論文を掲載しています。なお、報告書はCenter for the National Interestのホームページで閲覧することができます。
【これまでの日米越会合のテーマと日本側参加者】 (敬称略 / 肩書はすべて当時)
【第1回会合】2013年7月15日 ワシントンD.C. |
<テーマ>「経済協力と地域安全保障」
<参加者>
・ 西原 正(平和・安全保障研究所 理事長) ・ 森 聡(法政大学 教授) ・ 菊池 努(青山学院大学 教授) ・ 安富 淳(平和・安全保障研究所 研究員) |
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【第2回会合】2013年11月18日 ハノイ |
<テーマ>「東・南シナ海における領有権問題および海洋安全保障」
<参加者>
・ 西原 正(平和・安全保障研究所 理事長) ・ 香田 洋二(元 海上自衛隊自衛艦隊 司令官) ・ 菊池 努(青山学院大学 教授) ・ 安富 淳(平和・安全保障研究員 研究員) |
【第3回会合】2014年4月3日 ワシントンD.C. |
<テーマ>「中国のADIZ」
<参加者>
・ 西原 正(平和・安全保障研究所 理事長) ・ 永岩 俊道(元 航空自衛隊航空支援集団 司令官) |
【第4回会合】2014年7月8日 東京 |
<テーマ>「エネルギー安全保障」
<参加者>
・ 西原 正(平和・安全保障研究所 理事長) ・ 香田洋二(元 海上自衛隊自衛艦隊 司令官) ・ 遠藤 哲也(日本国際問題研究所 特別研究員、元 原子力委員会委員長代理) ・ 田中 浩一郎(日本エネルギー経済研究所 中東研究センター長) |
【第5回会合】2014年11月18日 ワシントンD.C. |
<テーマ>「人道支援・災害救援」
<参加者>
・ 西原 正(平和・安全保障研究所 理事長) ・ 吉富 望(元 陸上自衛隊研究本部 第一研究課長) ・ 谷口 正弘(元 JICA国際緊急援助隊 事務局) ・ 安富 淳(平和・安全保障研究所 研究員) |
【第6回会合】2015年6月18日 ワシントンD.C. |
<テーマ>「中国による南シナ海岩礁埋め立て問題と領有権問題」
<参加者>
・ 西原 正(平和・安全保障研究所 理事長) ・ 香田 洋二(元 海上自衛隊自衛艦隊 司令官) |