プログラム概要
目的
当プログラムは若手の研究者および実務者に対して奨学金を支給し、また研究セミナー・研修プログラムを提供することにより、将来、日本の安全保障研究をリードする研究者や日米関係を担う実務者を育成することを目的としています。
プログラムの指導には、神谷万丈先生(防衛大学校 教授/平和・安全保障研究所 研究委員/プログラム通算第6期生)、細谷雄一先生(慶應義塾大学 教授/平和・安全保障研究所 研究委員/プログラム第9期)、楠綾子先生(国際日本文化研究センター 教授/プログラム第12期)があたり、安全保障、外交、内政、経済など様々な面から日米関係や関連領域の分析と政策研究を指導します。
プログラムディレクター紹介
神谷 万丈 (防衛大学校 総合安全保障研究科 教授/プログラム第6期)
防衛大学校総合安全保障研究科教授、国際安全保障学会会長。東京大学卒業後、コロンビア大学大学院(フルブライト奨学生)を経て1992年防衛大学校助手、2004年より現職。ニュージーランド戦略研究所特別招聘研究員、海外向け外交政策論調誌Discuss Japan編集委員長等を歴任。専門は国際政治学、安全保障論、日米同盟論。他に日本国際フォーラム副理事長、日本国際問題研究所客員研究員。著作に『新訂第5版 安全保障学入門』(亜紀書房、2018年)など。平和・安全保障研究所研究委員/安全保障研究奨学プログラム第6期。
細谷雄一 (慶應義塾大学法学部 教授/プログラム第9期)
1994年立教大学法学部法学科卒業、1996年英国バーミンガム大学大学院国際関係学修士号取得(MIS)、1997年慶應義塾大学大学院修士課程修了(法学修士)、2000年慶應義塾大学大学院博士課程修了(法学博士)。北海道大学法学部専任講師、敬愛大学国際学部専任講師、慶應義塾大学法学部専任講師・助教授、プリンストン大学客員研究員、パリ政治学院客員教授(2009〜10年)、ケンブリッジ大学客員研究員(2021~22年)を経て現職。安倍首相の「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」および「安全保障と防衛力に関する懇談会」メンバー。近著に『世界史としての大東亜戦争』(編著)(PHP新書、2022年)、『ヨーロッパ外交史 ウェストファリアからブレグジットまで』(共編著)(ミネルヴァ書房、2022年)など多数。平和・安全保障研究所安全保障研究奨学プログラム第9期生
楠綾子 (国際日本文化研究センター 教授/プログラム第12期)
神戸大学大学院法学研究科博土後期課程修了、 政治学博土。 関西学院大学国際学部准教授、国際日本文化研究センター准教授を経て2022 年より現職。 専門分野は日本政治外交史、 安全保障論。主著に『吉田茂と安全保障政策の形成―日米の構想とその相互作用、1943~1952年』 (ミネルヴァ書房、 2009年)、 『現代日本政治史① 占領から独立へ 1945~1952』(吉川弘文館 2013年)など。安全保障研究奨学プログラム第12期。
夏季集中セミナー(第1年目)
当プログラム開始後、最初の研究セミナーとして、「夏季集中セミナー」を実施しています。例年、3名の講師により外交・安全保障問題に関する国際政治学の理論的・政策的側面から講義をいただいた上で、全員によるディスカッションを行います。第21期生(日米パートナーシップ・プログラム第6期)では、下記の内容で実施しました。(※講師の肩書は当時のものになります。)
第1セッション | 土山 實男 氏(青山学院大学 国際政治経済学部 名誉教授) 「安全保障研究の理論、政策、歴史」 |
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第2セッション | 山本 吉宣 氏(東京大学名誉教授) 「ウクライナ戦争と国際システム」 |
第3セッション | 藤崎一郎 氏(元駐米大使) 「日米関係について」 |
※講師の所属と肩書はセミナー実施当時のものです。
定例研究会(原則毎月1回)
当プログラムの定例会研究会として、論文指導会や研修を除く毎月1回ずつ「定例セミナー」を行っています。第21期生では下記のセミナーを実施しました。(※講師の肩書は当時のものになります。)
2022年9月 | 千々和 泰明 氏(防衛研究所) 「戦後日本の安全保障政策と今後の課題-防衛計画の大綱と国家安全保障戦略の改定を前に-」 |
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2022年10月 | 神谷 万丈 氏(防衛大学校 教授) 「現代国際政治におけるパワー」 |
2022年11月 | 君塚 直隆 氏(関東学院大学 教授) 「勢力均衡(バランス・オブ・パワー)-ヨーロッパ外交の源流と伝統-」 |
2023年1月 | 石川 卓 氏(防衛大学校 教授) 「同盟の理論と応用」 |
2023年2月 | 宮下 明聡 氏(東京国際大学 教授) 「国際政治学の方法論~定量的方法、定性的方法、事例研究」 |
2023年3月 | 阪田 恭代 氏(神田外語大学 教授) 「韓国・尹錫悦政権の外交・安保政策」 |
2023年4月 | 岩間 陽子 氏(政策研究大学院大学 教授) 「ヨーロッパの安全保障と核戦略・核問題」 |
2023年6月 | Paul Midford 氏(明治学院大学 教授) 「安全保障関連3文書に対する海外の見方」 |
2023年7月 | 細谷 雄一 氏(慶應義塾大学 教授) 「リベラルな国際秩序への挑戦」 |
2023年8月 | 小谷 哲男 氏(明海大学 教授) 「バイデン政権の国家安全保障戦略:戦略指針からの継続と変化」 |
2023年10月 | 兵頭 慎治 氏(防衛研究所) 「ロシアによるウクライナ侵攻が国際安全保障に与えたインパクト」 |
2023年11月 |
伊藤 融 氏(防衛大学校 教授) 「インド・モディ政権の対外政策と展望」 |
2023年12月 |
川島 真 氏(東京大学大学院 教授) 「習近平政権の直面する課題と台湾情勢」 |
2024年2月 |
佐竹 知彦 氏 (青山学院大学 准教授) 「豪州にとってのインド太平洋-理想と現実」 |
2024年3月 |
広瀬 佳一 氏(防衛大学校 教授) 「ロシア・ウクライナ戦争におけるNATOの役割と停戦の行方」 |
※講師の所属と肩書はセミナー実施当時のものです。
※上記に記載のない月には、論文指導会や研修を実施しています。
論文指導会(原則毎年2回)
当プログラムの主要目的のひとつは、外交・安全保障分野における奨学生各自の専門分野に関する学術論文の執筆を支援することです。
執筆予定の論文に対して、ディレクターから理論的な枠組や適切な事例検証の方法を指導することを通じて、説明的かつ実証性の高い論文を執筆し、また、学術誌へ掲載するための指導を行います。
最終論文発表会(第2年目)
奨学プログラムで取り組んだ論文の成果を、当プログラム修了生および関係者の方々の前で発表する2年間で最後のプログラムです。本会の開催に先立ち、各奨学生にはプログラム修了生1名がコメンテーターとしてつきます。
当日、奨学生は自身の論文内容とその意義を発表するとともに、コメンテーターからの質問に答えつつ論文をより発展させる示唆を得るとともに、さらに参加者との質疑応答で論文を多角的に振り返ることとなります。
奨学金の支給
奨学金として、2年間で60万円を支給するほか、上記のセミナー・論文指導会・論文発表会・研修に出席するための旅費を所定の基準により支給します。
国内外の研修
当プログラムでは、国内および海外での研修を実施しています。過去に実施した研修での訪問先機関は下記の通りです。
国内研修
陸上自衛隊総合火力演習見学
研修場所 | 陸上自衛隊 東富士演習場 |
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海外研修
韓国研修(訪問先)
シンクタンク | 韓国国立外交院(KNDA) 韓国国防研究院(KIDA) 韓国極東問題研究所(IFES) |
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大学 | 梨花女子大学 延世大学 |
ワシントンD.C.研修(訪問先)
官公庁 | United States Department of Defense(米国防総省) United State Department of State(米国務省) Congressional Research Service(The Library of Congress) Institute for National Strategic Studies(National Defense University) 在アメリカ合衆国日本国大使館 |
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シンクタンク | The Brookings Institution The Center for Strategic and International Studies Council on Foreign Relations East-West Center in Washington D.C. Stimson Center Carnegie Endowment for International Peace |
大学 | Elliott School of International Affairs(George Washington University) Edmund A. Walsh School of Foreign Service(Georgetown University) |