2014年12月12日(金)、平和・安全保障研究所(RIPS)は「第7回RIPS関西安全保障セミナー」を、大阪大学大学院国際公共政策研究科との共催、国際交流基金日米センターの助成により、大阪大学中之島センター佐治敬三メモリアルホールにて開催しました。今年は、現在多くの課題を抱える韓国との二国間関係に焦点を当て、「朴政権の対日外交と北東アジアの安全保障」をテーマとしました。
本セミナーでは、まず、基調講演で小此木政夫氏(慶應義塾大学名誉教授)が「岐路に立つ日韓関係―新しい共生戦略を考える」のタイトルのもと、朴政権による外交政策の特徴、構造化と複雑化が進む歴史問題、日韓条約50周年/終戦・解放70周年を2015年に迎えるにあたっての日韓関係進展のシナリオ、短期・長期的な二国関係の展望などについて述べられました。
この基調講演を受けて、星野俊也氏(大阪大学副学長)の司会のもと、平岩俊司氏(関西学院大学国際学部教授)及び木村幹氏(神戸大学大学院国際協力研究科教授)がそれぞれパネリスト発表されました。平岩氏は、南北朝鮮問題及び韓国による対周辺諸国関係(特に、日本、中国、ロシア)について分析され、木村氏は、近年韓国が強化している対中政策の背景について、対中貿易、米中関係、対北朝鮮政策などの側面から分析を発表されました。
その後に行われた質疑応答では、2年経過する朴政権を李明博政権と比較しての評価、今日の韓国内の対日感情の実態、韓国と台湾の対日感情の比較、韓国の司法の捉え方、中韓接近による南北関係の変化、日本の集団的安全保障容認に対する韓国内の受け止め方と北東安全保障への影響など、多くの質問を会場より受け、活発な議論を行うことができました。本セミナーには年の瀬の忙しい時期にも拘わらず100名以上の方が参加されました。
参 考 情 報
第7回 関西安全保障セミナー 「朴政権の対日外交と北東アジアの安全保障」
[共催]一般財団法人 平和・安全保障研究所
大阪大学大学院 国際公共政策研究科
[助成]独立行政法人 国際交流基金 日米センター
<基本要領>
【日時】2014年12月12日(金) 13:00~17:00
【会場】大阪大学中之島センター10階 佐治敬三メモリアルホール
【会費】無料
<懇親会>
【時間】17:30~20:00
【場所】大阪大学中之島センター9階 交流サロン
【会費】一般:2,000円 / 学生:1,000円
セミナー詳細
<基調講演>
小此木 政夫 氏(慶應義塾大学 名誉教授)
「岐路に立つ日韓関係―新しい共生戦略を考える」
<パネル発表>(司会:星野 俊也 氏 / 大阪大学 副学長)
【南北関係】平岩 俊司 氏(関西学院大学国際学部 教授)
【中韓関係】木村 幹 氏(神戸大学大学院国際協力研究科 教授)
【コメント】小此木 政夫 氏(慶應義塾大学 名誉教授)