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公開シンポジウム「激動する東アジアとトランプ外交」

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 2017年5月13日(土)、平和・安全保障研究所(RIPS)は公開シンポジウム「激動する東アジアとトランプ外交」を、青山学院大学交流共同研究センターとの共催、国際交流基金日米センターの助成により、青山学院大学総研ビル12F会議室にて開催しました。 
 第1部では北朝鮮の核・ミサイル開発問題等で混迷を深める東アジア情勢を受けて、米中・米韓・日韓関係の変化および今後の展望と課題、第2部では、トランプ政権における、今後の国際秩序形成のゆくえ、及び米国の外交・安全保障政策の東アジアへの影響について議論しました。

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 まず、第1部は神谷万丈氏(防衛大学校教授)の司会のもと、村井友秀氏(東京国際大学教授)、佐橋亮氏(神奈川大学准教授)、平岩俊司氏(南山大学教授)がそれぞれ発表を行いました。村井氏は、中国の海洋進出について、「中国は南シナ海・東シナ海を経済的な面で支配できるかもしれない。しかし、米国を差し置いて軍事的に支配することは困難である。米国の軍事技術は進歩し、技術的な格差は広がっている。南シナ海・東シナ海が中国の海になることはない。」と主張しました。佐橋氏は台湾と米中関係について、「トランプ政権おける米中関係は、現段階では巧みに関係が維持されている。しかし、中国に近い高官もパイプ以上の役割を果たせるのか疑問が残り、米中関係は楽観視できない」という認識を示しました。また、平岩氏は北朝鮮と金正恩体制について、「北朝鮮は自らの体制を維持するために決して核を手放すことはない。これまでの米政権は北朝鮮の体制はすぐに崩壊するというような甘い見積もりで具体的な手段を講じてこなかった。トランプ政権は金正恩体制の安定度について慎重に考えなければならない」と主張しました。
 3人の発表の後、コメンテーターの中西寛氏(京都大学教授)、阪田恭代氏(神田外語大学教授)からコメント及び質問がされました。その後、フロアーからの質問も交え、価値観の無いトランプ政権への対応、朝鮮半島情勢の中で日本が米中の間でどのように立振る舞うのかなど、パネルリスト間で盛んな議論がなされました。

第2部登壇者DSC_2395.JPG   DSC_2356.JPG

 第2部では、土山實男氏(青山学院大学教授)司会のもと「トランプ外交の行方」をテーマに、細谷雄一氏(慶應義塾大学教授)、村田晃嗣氏(同志社大学教授)、森聡氏(法政大学教授)がそれぞれ発表を行いました。細谷氏からは、トランプ政権下の国際秩序について「トランプ政権は、大統領自身に基本的な秩序観がなく、自由貿易体制、国際法に基づく国際秩序を守るという意思を持っていない」という認識を示しました。村田氏は、米国と東アジア情勢について「大陸国家の中国は海洋国家化している。今の国際情勢は、グローバルレベル及び東アジア地域においてバランスオブパワーの変化がみられる」と主張しました。森氏からは、トランプ政権下の日米同盟について「2017年2月の日米共同声明において、日本政府が米国からアジア・太平洋政策の継続性とコミットメントを引き出したのは大変評価できる」という見解を示しました。

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 3人の発表の後、コメンテーターの岩間陽子氏(政策研究大学院大学)、古城佳子氏(東京大学教授)、貝原健太郎氏(外務省総合政策局主任外交政策調整官)からコメント及び質問がなされました。その後、コメンテーターの質問と会場からの質問も交えて、今後の国際秩序と自由貿易体制のゆくえ、トランプ政権とヨーロッパ諸国との関係、トランプ政権の東アジア政策等、幅広いテーマについて議論がされ、最後に、山本吉宣氏(新潟県立大学教授)により、第1部と第2部の総評がされました。
 今回のシンポジウムでは、官公庁関係者、研究者、ジャーナリスト、学生、一般の方など140名近くの方が参加されました。次回の公開セミナーは10月に開催する予定です。

参考情報

激動する東アジアとトランプ外交」

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【プログラム】
日 時 2016年5月13日(土) 14:00~18:00
時 程 14:00 開会の挨拶 土山 實男氏 (青山学院大学国際交流共同研究センター所長)

  •   14:05 セッション1 「激動する東アジア」
  •     (司 会) 神谷 万丈 氏 (防衛大学校 教授)
  •     (パネリスト) 「習近平体制と中国の海洋進出」   村井 友秀 氏(東京国際大学国際戦略研究所教授)

             「米中関係と台湾の政治情勢」     佐橋 亮 氏(神奈川大学准教授)
               「北朝鮮ミサイル問題と金正恩体制」 平岩 俊司 氏(南山大学教授)
    (コメント)中西 寛 氏(京都大学教授)
             阪田 恭代 氏(神田外語大学教授)

     14:40  パネル討論及び会場との質疑

    15:55  休 憩

    16:05  セッション2「トランプ外交のゆくえ」
    (司 会) 土山 實男 氏 (青山学院大学 教授)
    (パネリスト)「トランプ政権下の国際秩序」 細谷 雄一 氏(慶應義塾大学教授)
           「トランプ外交と東アジア情勢」村田 晃嗣 氏(同志社大学教授)
           「トランプ政権と日米同盟」 森  聡 氏(法政大学教授)
    (コメント)古城 佳子 氏(東京大学教授)
          貝原 健太郎 氏(外務省総合外交政策局主任外交政策調整官)
          岩間 陽子 氏(政策研究大学院大学教授)

    16:35  パネル討論及び会場との質疑


    17:45  総 評    山本 吉宣氏 (新潟県立大学、東京大学名誉教授、青山学院名誉教授)
    17:55  閉会の挨拶 西原 正 (一般財団法人 平和・安全保障研究所理事長)
    18:00  終 了

[共催]青山学院大学大学院 国際交流共同研究センター/一般財団法人 平和・安全保障研究所
[助成]国際交流基金日米センター

お問い合わせ

担当:三百苅(サンビャクガリ) 
【TEL】03-3560-3293 (平日10:00~17:00)
【Email】rips-info@rips.or.jp

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